こんにちは、kyan(@sumibi_kyan)です♪
これまで木炭の選び方を様々な視点からお送りしましたが、今回は知ってれば木炭とより楽しく付き合えるノウハウや疑問に思うことを、Q&A形式で書いていきます。
木炭Q&A
BBQ編
どうやって火熾しするの?
黒炭(バーベキュー木炭など)は炭をドーナツ状に積み重ね、円の内側でプチ焚火状態を作ると火が移っていきます。
白炭(オガ備長炭など)は上記の手順で焚き付け代わりになる黒炭を熾してから、その周囲に積み重ねて火を移します。
なお、七輪をお使いでしたらカンタンに火熾しできる方法がありますので、詳しくはコチラをご覧ください。
火熾しにどれくらいの時間かかる?
着火後、食べられる状態になるまで25~30分、炭を置くところからカウントするなら35~45分程度を見ておくとよいでしょう。
時間を見越して食べる準備をしておくと、段取り良く進行できます。
炭はどのくらい必要?
2時間程度のBBQで1人1kg程度を見ておけばよいでしょう。
厳密には使用するコンロの炭室の広さ×燃焼する時間×炭の種類で量が決まります。
炭はどのくらい燃え続けるの?
概ね60~120分くらい(炭が熾きてから安定した火力を得られる時間)です。
※炭の種類や品質、大きさ、用途(調理方法)にもよるので目安です。
炭はどのタイミングでどのくらい継ぎ足したらよいの?
キャンプなどで長時間利用する場合、初期の炭火が熾きてから60~90分後に初期量の70%程度の炭を継ぎ足すと火力を維持できます。
そのあとも概ね60~90分ごとに継ぎ足すとよいでしょう。
※数字は炭種や必要とする火力の強さで多少変動します
継ぎ足しで注意すべき点は?
バーベキュー木炭は熾きる際に酸っぱい臭いがするので、煙が食材にかからないようにしましょう。また、備長炭は熾きる際に爆ぜることがあって危険です。
いずれの場合も別のコンロで熾してから継ぎ足すのが理想ですが、継ぎ足しには臭いや爆ぜの心配が低いオガ備長炭や広葉樹炭がよいでしょう。
残った炭はどうしたらよいの?
保管しておけば次回使えます。
炭は腐らないので、湿気らなければ半永久的に保管しても問題ありません。
火の気のない、湿度の低い場所で保管するとよいです。
炭には多孔質という特徴があるので、他にも様々な用途に応用できます。
たとえば細かく砕いて畑に撒くと土壌改良材として使用できますし、水に沈めておけば汚水を浄化してくれます。ご家庭ですと玄関や冷蔵庫に置いておけば臭いを吸着してくれる・・などなど。
他のサイトに再利用してる方の情報などもありましたので、興味あるかたは検索してみるとよいでしょう。
燃え残りの炭や灰はどこに捨てるの?
・キャンプ場やBBQコーナー
→灰捨て場で捨てられます。
灰捨て場がないキャンプ場や公園などでそこら辺に捨ててあるのを見かけますが、灰は熱を持っているため火事を引き起こす可能性があるので、不法投棄は絶対にやめましょう。
また、炭は数年数十年というレベルでは分解しません。
(石器時代に作られた木炭が今でもそのままの物質で発掘されるレベル!)
「自然に還るから」は正しくないので、安易に土に埋めて帰るのはやめましょう。
・自宅の庭
→火が完全に消えたことを確認してからゴミへ
(灰は一般的に不燃ゴミですが、お住まいの自治体の指示に従ってください)
火災防止のため水に漬けて完全に鎮火させるか、消し炭缶(なければせんべい缶など空気を遮断できる不燃容器)に1週間以上入れて完全な消火を確認した後で捨てましょう。
炭を片付けるのに何分みておけばよい?
灰捨て場がある場合は持ち運び時間のみ。
消し炭缶に入れて冷めるまで待つ場合、60~120分。
この時間を見越して、冷えるまでの間に片付けを行うとよいです。
炭の性質編
白炭と黒炭って何がどう違うの?
【木炭のえらびかた】木炭の種類とそれぞれの特徴にて載せた表を再掲します。
種別 | 一般的な焼き方 | 性質 | 特徴 | 代表例(製品名) |
白炭 | 炭窯の外に出し、消し粉をかけて消火。炭化温度は800℃以上 | アルカリ性 | 硬いため着火性が悪く、火保ちがよい | 備長炭(原料:馬目樫) オガ備長炭(オガライトを白炭焼きしたもの) 福島白炭(広葉樹を白炭焼きしたもの) |
黒炭 | 炭窯の中で空気を絶って消火して製炭する。炭化温度は400~700℃前後 | 酸性 | 柔らかいため着火性がよく、火保ちは悪い | マングローブ炭 オガ炭(オガライトを黒炭焼きしたもの) 岩手なら切炭 |
※焼き方については林野庁HPより引用
違いをさらに列挙してみますと、
種別 | 着火時の臭い | 爆跳 | 燃焼の仕方 | 消し炭再利用 |
白炭 | ほぼ無臭 | 激しい(※) | 炭全体が燃焼 | 可 |
黒炭 | 樹種によって臭いあり (マングローブ炭は強い臭いがする) |
多少あり | 一部から燃焼 | 不可(バラバラに崩れるため非実用的) |
※白炭焼きでもオガ備長炭は原材料のオガライト成型時に隙間を潰されるため、激しい爆跳は発生しません。
こうしてみると、同じ木炭なのに特徴や性質が全く違っていて、同じ炭とは思えないですね(笑)
炭はどうして爆ぜるの?
加熱することで木炭内部に吸着した水分が膨張し、木炭をかち割って逃げ出すため。
炭の原料となる木は無数の微細な穴を有しており(多孔質)、そこに水分や様々な物質を吸着する性質を持っているために起きます(参考:木炭の性質 林野庁HPより)。
どの木炭でも起きうる現象ですが、密度が高い白炭が爆ぜると炭の破片が高速で飛んできて危険ですから気をつけましょう(リアルメガンテ状態です)。
ちなみに水分は勝手に吸着しますが水分を離すには加熱が必要です。
言い換えると、製造から日が経過した木炭は多かれ少なかれ爆ぜる危険性があるということです。
火熾し器を使って爆ぜた炭が直接飛んでこないようにするか、いきなり高火力に晒すのではなく弱火でジワジワと熾すようにしましょう。
万が一、爆ぜた炭の破片が目に入ると危険なので、眼鏡やゴーグルなどで目を保護しておくとよいでしょう。
燃やした後の灰はどの程度残る?
重量ベースで燃やした炭量の1~5%程度です。
天然炭は少なく人工炭(オガ炭など)は多い傾向にあります。
もしかして、灰も活用できる?
炭は「山の灰」と書くだけあって、様々な用途で活用できます。
灰はガラス質を含んでるためクレンザー代わりに使えます(天然の研磨剤)。
kyanはダッチオーブンやジンギスカン鍋の頑固な汚れを灰で擦って落としています。
またカリウムを含んでいるため肥料、またはアルカリ性のため山菜のアク抜きとしても使用可能です。
灰について詳しく解説した記事がありますので、興味を持たれた方はコチラもどうぞ♪
その他
炭はどこで買えばいいの?
・一般的にはホームセンターやスーパー
特にホームセンターではバーベキュー木炭のみならず、広葉樹炭やオガ備長炭、備長炭など一通り置いてますので大抵のニーズは満たすことができるでしょう。
プライベートブランド品は品質が安定してるため、迷った際などはオススメです。
・炭の卸業者から取り寄せる
取引量や需給バランスにもよりますが、オガ備長炭など輸入炭は安く購入できる場合があります。
・マニアック路線?ならば地元の燃料店が狙い目
現代ではほとんどの燃料店がガス屋さんになってしまいましたが、今でも木炭を取り扱っているお店があって、思わず唸ってしまう良い炭を取り揃えている場合も。
地元にも何店かありますが、kyanは眺めてるだけで2~3時間はイケますね(笑)
・道の駅で地産地消
変わり種?としては、道の駅をめぐると地場で焼かれたレアな木炭に出会えることもあります。
(北海道だと、例えば道の駅「香りの里たきのうえ」では滝上木炭、「うらほろ」では浦幌木炭、「ひがしかわ 道草館」にてペーパン木炭を販売しています)
他にも色々販路がありますが、一般にアクセスしやすいといったらこんな感じでしょうか。
コメント
「BBQやる人はコレ知りたいだろうな」と思う内容(だけじゃないですが)を、思いつく限り書いてみました。
「○○するのに△△分かかる」みたいな情報は、(実際に何度も繰り返し使ってみないとわからないので)案外ないんじゃないかなと思います。
他に何か知りたいことがありましたら、ご質問いただけましたらまた第二弾やるかもしれません(笑)
本日も読んでいただき、ありがとうございました。
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コメント
(‘◇’)ゞグッジョブ
ありがとうございます😃