【木炭のえらびかた】木炭の種類と特徴を紹介する

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こんにちは、kyan(@sumibi_kyan)です♪

これまで多くの木炭をレビューしてきましたが、木炭の種類や特徴・違いを書くことはありませんでした。

本日は、「個別の木炭だけじゃなくて、大まかな種類別の傾向や違いを知りたい」という方のために、広く市販されてる代表的な4種類についてダイジェストで書いてみます。

コレクションの一例
様々な木炭が流通して、千差万別です♪

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木炭の種類と特徴、それぞれの違いについて

違いはどこで決まる?

樹種と焼き方による違い

木炭は大まかに「樹種」と「焼き方」によって違いがでます。

種類樹種焼き方(※一般的な場合)
バーベキュー木炭南洋材(柔らかい)黒炭焼き
広葉樹炭ナラ、カシなどの広葉樹(硬い)黒炭焼き(※)
オガ備長炭 様々なおが屑を圧縮白炭焼き(※)
備長炭馬目樫白炭焼き

元になる素材の樹種が硬いほど、引き締まった硬い炭を作ることができるため火保ちの良い炭ができます。
反対に柔らかければ、着火性の高い炭に仕上がります。

白炭焼き、黒炭焼きと分かれる製炭方法の違い

白炭焼き、黒炭焼きとは製炭方式を表します。

種別一般的な焼き方性質特徴代表例(製品名)
白炭炭窯の外に出し、消し粉をかけて消火。炭化温度は800℃以上アルカリ性硬いため着火性が悪く、火保ちがよい備長炭(原料:馬目樫)
オガ備長炭(オガライトを白炭焼きしたもの)
福島白炭(広葉樹を白炭焼きしたもの)
黒炭炭窯の中で空気を絶って消火して製炭する。炭化温度は400~700℃前後酸性柔らかいため着火性がよく、火保ちは悪いマングローブ炭 オガ炭(オガライトを黒炭焼きしたもの)
岩手なら切炭

※焼き方については林野庁HPより引用

今さら書くことではないかもしれませんが、余所のサイトで、「黒炭」「白炭」という木炭の性質を表した用語と、「マングローブ炭」「オガ炭」といった木炭の種類を表した用語(場合によっては製品名)を混同して使用していた例を見かけたため、一応補足しました。

その上で、それぞれの木炭の特徴と違いを紹介していきます。

バーベキュー木炭

バーベキュー木炭
(ハイブリッド木炭より)

早見表

着火性火力火保ち価格屋内再利用備考
×××海外産

基本データ

炭種黒炭
原産地マレーシア、インドネシア、タイ、ベトナム、ミャンマー、ラオスなど東南アジア諸国
樹種マングローブ材、ユーカリなどの南洋材
形状バラ、割、切、小丸
梱包多くはビニル袋に包まれた上で箱、または麻袋に入っています
分量3の倍数で売られてることが多い(3kg、6kg、9kg)
100円ショップでも取り扱いあり(500g~1kgの間)
価格3kg450円前後で販売(1kgあたり150円程度)

特徴

火熾し時に強い匂いがするため、屋外利用に向いています。

着火しやすく火力が特に強い反面、火保ちはイマイチ(1~1.5時間)。
灰は白く少量で、バラバラに崩れるので消し炭の再利用は難しいです(実用性がない)。

火熾し風景

適した用途

1~2時間で終わる、日帰りの野外BBQ用かな。

単価が安いのでオガ備長炭や備長炭を熾す際の焚き付けや、鉄板や鍋物、湯沸かしにもよいです。
(「炭火の香ばしさが…」とか関係なくエネルギーを取り出すだけなので、単価の安さを活かせます)

火熾し時の臭いが強いため、室内利用や継ぎ足しには不向き。

コメント

一般に「木炭」といえば「バーベキュー木炭」、「マングローブ炭」といった名称で販売される本品。
ちなみに「マングローブ」という木はありません。
「酸っぱい臭いがする」「炎が出て食材が黒焦げになった」などと「安かろう悪かろう」の典型例みたいな文脈で語られることが多いものの、近年はホームセンターのPB商品を中心に品質が向上しています。

バーベキュー木炭(マングローブ炭)の個別レビュー記事はコチラです↓

バーベキュー木炭

レビューしたマングローブ炭や輸入炭のうち「木炭」とだけ記載のある炭を掲載しています♪

もうひと掘り:実は奥深いマングローブ炭の世界

マングローブ炭については過去に掘り下げた記事がありますので、重複部分は割愛しました。
興味をお持ちの方はあわせてご覧ください♪

マングローブ炭について
クローズアップシリーズ。本記事では形状、性能、人々の誤解などマングローブ炭を丸裸に解説していきます♪

広葉樹炭

イシナラを原料とした駒ケ岳木炭

早見表

着火火力火保ち価格屋内再利用備考
×北海道ではメジャー

基本データ

炭種主に黒炭
原産地国産(岩手、北海道、福島など全国各地)、北海道内では厚真、駒ケ岳、下川、浦幌、鶴居など
海外産だと中国産、ロシア産がありました(欧州でも製造)
樹種ナラ、カエデ、クヌギ、カシなどの広葉樹
形状バラ、切、小丸
梱包箱、紙袋、ビニル袋
分量3の倍数で売られてることが多い(3kg、6kg、15kg)
価格国産品で3kg750円~2000円程度(1kgあたり250~370円程度)

特徴

着火性がよく、火力も強い。火保ちまあまあ(1~2時間)とバランスがとれた仕上がりです。

匂いが少ないため室内利用も可能(お茶炭など)。

灰は白く少量で、黒炭焼きだけど消し炭の再利用可能です。

適した用途

オールマイティに活用できますが、単価が高いのでフル活用するならば室内利用での使用がオススメです。

岩手なら切炭のように定型的にカットされている木炭であれば、火力が計算できるのでダッチオーブンの上火として使うのもアリです。

コメント

国内製炭の黒炭はほとんどこちらに該当します。
日本全国で広く製炭されていますが、中でも岩手県や北海道の産出量が多いです(出典:e-stat)。
北海道ではミズナラ原料の炭を数多く生産しており、道内の食イベントでよく見かけます。

カット面の紋様が美しい炭で、見てて惚れ惚れするほど(私だけ?)

割れ目の紋様が美しくて見惚れてしまいます♪

性能はオガ備長炭より着火しやすくマングローブ炭より火保ちがよい、いわば両者の中間的な存在。
一般的なBBQには使い勝手がよい他、嫌な匂いもしないので室内利用に適しています。

難点は、外国産が主流のマングローブ炭/オガ備長炭と比較して割高なこと。
マングローブ炭の3~4割増しで売られているので、あとは価格相応の価値を見いだせるかどうかですね。

kyanは、木炭を一種類だけ使うなら「広葉樹炭」を選びます。

広葉樹炭の個別レビュー記事はコチラです↓

広葉樹炭(ナラなど)

レビューしたナラ炭の他、広葉樹を焼いた木炭全般を掲載しています♪

もうひと掘り:国産広葉樹炭はどんなシーンで使うのがおトクか?

品質は安定しているが高価なので、安価なバーベキュー木炭には不向きな用途に利用すると効果的です。

たとえば焼き物。高火力かつバーベキュー木炭より火保ちがよいためコンガリ美味しく焼けます。

次に室内利用。火熾し時に臭いが強烈なバーベキュー木炭は使えないので重宝します。
こういった用途であれば、バーベキュー木炭より割高であっても納得して利用できるでしょう。

オガ備長炭

イワモト プロ仕様 オガ備長炭

早見表

着火火力火保ち価格屋内再利用備考
×灰が多い

基本データ

炭種白炭、一部黒炭もあり
原産地国産、中国、マレーシア、ベトナム、インドネシアなどの東南アジア諸国
樹種様々(多くは樹種について触れられていません)
形状四角形、六角形、丸
梱包多くはビニル袋に包まれた上で箱に入っています
分量主に10kg、5kgで販売
価格10kg2300円前後(1kg230円程度)

特徴

人工炭なのでパッケージ内における品質が均一で、着火しづらい(別途たきつけが必要)、火力強い、火保ちよい(1.5~2時間)、匂いが少ないといった特徴があります。

灰がとても多く(通常2%程度に対し、5%程度)、色はマチマチ(グレーだったり土色だったり)。

硬い炭なので、消し炭の再利用もできます。

やまと備長炭が熾きた時の状態

適した用途

実用面ではオールマイティに使えます。

特にキャンプ時のような長時間使う用途や、ダッチオーブンの上火のように火力調整が必要な用途向き。
火保ちが良すぎて、1時間程度で終わるBBQではかえってオーバースペック気味という無双を発揮します(笑)

臭いがほぼないので室内利用もOK。

コメント

オガ屑を固めた「オガライト」と呼ばれる人工薪を炭化した、人工木炭。
チクワのように真ん中に穴が開いてるのが特徴で、焼鳥屋や庶民向けの焼肉店でよく使われています(※)

(※)(株)三峡で販売している大黒新備長炭のように、穴の無いタイプのオガ炭もあります。

人工的に作られているため、同一パッケージ内における品質のバラつきが少なく火力や燃焼時間を計算しやすいメリットがあります。一方で原料となるオガ屑の出自はメーカーによりピンキリで、製品間の性能にはバラつきがあるのが難点。

「使途の少ないオガ屑を有効利用しているため環境に優しい」という主張がある一方、「有害な化学物質が含まれている住宅建材から作られているため危険」という説や、「オガ屑を節約するため砂や塩を混ぜている」という説があったりして、はじめてのパッケージの場合は実際に使ってみるまで当たり外れがわかりにくい部分があります

天然木炭と較べて灰量が多いのが特徴で、熱が分散しがちなBBQコンロや品質の低いオガ備長炭は自らの灰で酸欠になって立ち消えする事も。

備長炭同様に消し炭の再利用が可能で、焚き付けや短時間のBBQで役に立っています。

キロ単価の安さと火保ちが長くてコスパ最強で、kyanおススメの一品です。
着火しづらく扱いにくい面もありますが、性能面では備長炭に近い性質をもち、かつ備長炭より安価でグッド。
簡単に割れるので、大きな炭が入りにくい七輪でも楽に入れられるので、愛用しています。

オガ炭・オガ備長炭の個別レビュー記事はコチラです↓

オガ炭

レビューしたオガ炭、オガ備長炭、そのほか成型炭を掲載しています♪

もうひと掘り:黒炭焼きのオガ炭もある

オガ炭というと「火保ちがよくて、コスパの良い人工炭」といったイメージがありますが、それは白炭焼きした場合の話。

実は黒炭焼き(=バーベキュー木炭や広葉樹炭のような低温で焼成)したオガ炭も(少数ですが)存在します。

・黒炭焼きしたオガ炭の特徴

・白炭焼きしたオガ炭より安価に売られています
・形状は白炭焼きと共通
・性質は黒炭のもの
(着火性がよく、火保ちはイマイチ、ボロボロ崩れて再利用は難しい、叩くとカサカサという音)
・バーベーキュー木炭よりは火保ちがよい
・灰が多いのは白炭焼きと共通

正直言って黒炭焼きのオガ炭を購入するメリットはあまりないので、白炭焼きのオガ炭を探したほうがよいです。

・黒炭焼きのオガ炭の見分け方

呼称が違うのですぐ判ります。
黒炭焼きであれば「オガ炭」としか記載がなく、白炭焼きを示す「オガ備長炭」とは記載されていません。

あと、サンプルを展示してる店舗であれば、炭同士を叩いてみましょう。
カサカサ、コンコンといった音であれば黒炭焼き、キンキンと鉄琴のような音ならば白炭焼きです。

ちなみに、過去にレビューした↓の炭は黒炭焼きでした。

カインズホーム エコ成形竹炭
カインズホームのPB品オガ炭(竹材)を徹底レビューします♪

備長炭

紀州備長炭
七輪にちょうどよい馬目小炭です♪

早見表

着火火力火保ち価格屋内再利用備考
××爆ぜが強烈

基本データ

炭種白炭
原産地日本(和歌山県、高知県、宮崎県など)
マレーシア、インドネシア、ベトナム、ミャンマー、ラオスなど東南アジア諸国(※)
※海外産も「備長炭」と称していますが、厳密な定義からは外れるとされています。
樹種馬目樫、樫など比重の重い木
※厳密には馬目樫で作られた白炭焼きを「備長炭」と呼称するようです。
形状バラ、切、割、丸、小丸
梱包多くはビニル袋に包まれた上で箱に入っています
分量紀州備長炭や海外炭は15kg、土佐備長炭や日向備長炭は12kg単位で売られてることが多い
価格海外産は15kg4500~6000円(1kg300~400円)、国産品は1kgあたり1000円前後で販売

特徴

硬い炭なので着火しづらい(別途たきつけが必要)、火力強め、火保ちよい(1.5~3時間)といった特徴があります。

炭同士を叩くと鉄琴のような澄んだ音がして、炭が多孔質であることを感じさせてくれます。

全般に単価が高く、常用するには利用シーンを選ぶのが難点

熾きると真っ赤に輝く様が奇麗です♪
(写真中央左側の白い灰を被っているのは、岩手なら切炭)

適した用途

オールマイティに使えますが、単価の高さを考慮すると価値に見合うのは特選食材をこだわり調理する場合でしょうか。

火力調整しやすく、また炎が出にくいため焼き物に特に向いています。

着火時含めて臭いがほぼないので室内利用もOK(爆ぜに注意)

逆に、とにかく火力だけあればよい煮炊きに使うには勿体ないかも。

コメント

木炭の代名詞。
備長炭とは馬目樫を高温で焼成した炭のことで、特定の産地をあらわすものではありません。
その他の材木を使った海外の炭は「備長炭」の定義から外れていますが、一般に「備長炭」として販売されているのが現状。

火保ちがよく高火力で人気がありますが、世間一般の方が普通に炭火焼をする分において、オガ備長炭との顕著な違いを感じることはないと思います。
高級料理店で使われる理由は、ひとつにはブランディング。もうひとつには火保ちがよく温度調整がしやすい(団扇ひとつで温度を自在に変えられる!)ためと考えられます。

kyanは焼き物メインで、炭火焼という特別な時間を心ゆくまで堪能したい時に好んで使用してます
特選食材(!)をじっくり時間をかけて焼く時や、脂が落ちても炎が出にくいため脂の多い食材を焼く時に選びます。
備長炭使って炭火BBQする時はテンション上がります(笑)

備長炭の個別レビュー記事はコチラです↓

白炭(備長炭など)

レビューした備長炭を掲載しています♪

もうひと掘り:紀州備長炭は航空輸送できる!

通常、木炭は可燃物として輸送の際は陸送になりますが、紀州備長炭は和歌山県木炭協会の紀州備長炭証が貼付けされた製品は航空便での発送が可能です
なまじ着火しにくい備長炭ならではのエピソードですね。

炭は、送れますか?(ヤマト運輸)
https://faq.kuronekoyamato.co.jp/app/answers/detail/a_id/4209/

炭の種類別の特徴一覧

最後に、ここまでご紹介した木炭の種類別特徴を再度まとめておきます。

種別着火火力火保ち価格屋内再利用備考
バーベキュー木炭×××海外産
広葉樹炭×
オガ備長炭×灰が多い
備長炭××爆ぜが強烈

 

コメント

いかがでしたでしょうか。
ひとくちに木炭と言っても種類があり、性質や価値に違いがあることがわかりました。

しかし、「日帰りBBQではどの炭を使えばよいのか?」といった具体的なイメージが湧きにくいかもしれません。
そこで次回は、シーン別にオススメの木炭を紹介していきます。

本日も読んでいただき、ありがとうございました。

<木炭のえらびかた>シリーズご紹介
様々な角度から木炭の良しあしを解説していますので、他記事もぜひご覧ください♪
種類別の特徴を知りたい場合は…
【木炭のえらびかた】木炭の種類と特徴をまとめてみた


シーン別に適した木炭を選びたい場合は…
【木炭のえらびかた】利用シーン別の選び方


コストパフォーマンス良好な木炭はどれ?
【木炭のえらびかた】燃焼時間単価から選ぶ木炭


木炭の特徴から考える最適な利用法
【木炭のえらびかた】木炭の特徴から選ぶポイント


バーベキューでオススメの木炭を検討
【木炭のえらびかた】バーベキューで選びたい木炭の種類とは


木炭でわからないことがあったらコチラ
【木炭のえらびかた】木炭Q&A

コメント

  1. ORION より:

    おはようございます。
    まとめ記事、基準が明確でわかりやすかったです。

    私も広葉樹炭の切り口の美しいと思います。
    でもまだオガ備長炭が残っていまして。
    オガ炭は工業製品的で面白味がありませんでしたが
    今は慣れてきて穴の中の炎に良さを感じるようになりました(笑

    以前、群馬県の水上温泉で仕事をしていたとき
    山の中を散策したのですが、ところどころに窪みと小さなカマクラみたいなものがあり
    中や地面が真っ黒。
    あとで地元の方にうかがったら個人的な炭焼き窯だと教えてくれました。
    自給自足の炭焼きがあったようです。

    • kyan より:

      ORIONさん、ご無沙汰しております!

      お褒めいただきありがとうございます。
      自分の中では当たり前に思っていたことを、あらためて誰かに伝えるという行為(執筆)は、いい頭の体操になりました?

      木炭を燃料として捉えると工業製品なので、その意味ではオガ炭の無機質に見える熾火もまた機能美として見惚れちゃいます(笑)
      広葉樹炭の美しさは自然が贈ってくれる奇跡のひとつかもしれません。

      薪の自給自足はよくききますが、木炭の自給自足って凄いですね。
      山を買う縁があったら、私もやってみたいです。