こんにちは、kyan(@sumibi_kyan)です♪
本日は、炭火をはじめて14年間取り組んできた「アウトドアで旨い焼き芋を作る方法」を書いてみます。
極ウマ焼き芋をアウトドアで手軽につくる方法
どうしてこうなるか?という理論は後述するとして、まずは作り方をご紹介♪
コツ
コツは「弱火」で「じっくり」と。
いかにして「芋の中心部までトロトロにし」かつ「焦がさないか」、そのため芋中心部の温度をどれだけの長時間、60~80℃でキープするかがポイント。
芯までトロトロにするには時間がかかりますが、かといって焼きすぎると焦げてしまう…このさじ加減が大変難しい。
「芋を水で濡らす」「アルミホイルはくしゃくしゃにして巻く」「何度かひっくり返す」など、後述する数々のテクニック(?)はすべてこの一点のための工夫です。
つくりかた
芋を用意する
使用するコンロ(焚火台/薪ストーブ)の大きさに合った芋を用意します。
小さい芋は焦げやすい&包む手間が増えてめんどくさいので、大きいサイズを選ぶことが多いです。
品種にこだわりはなくて、kyanはその時々にスーパーで買えるものを用意しています。
安納芋や紅はるか、パープルスイート(ロード)は特有の芳香があって美味しいですが、98円とか198円で買える普通のサツマイモでも十分甘くすることができます。
芋に水で濡らした新聞紙を巻く
水で濡らすのは焦げを防止し芋への加熱を和らげるため。
「焼き」芋といいつつ、「蒸す」イメージです。
新聞紙は大きな芋1本につき1面の割合で使用しています。
火ばさみで扱うと穴が開いて解けてしまうことがあるので、端をひねっておきます。
なお、面倒な時は、新聞紙で巻いた芋ごとバケツに突っ込んでいます(笑)
芋にアルミホイルを巻く
焦げ防止と芋への加熱を和らげるために使います。
炭火の場合は一重でよいですが、火力が強い焚き火に突っ込む時は二重か三重。薪ストーブでは三重で包むとよいでしょう。
ホイルは巻きつける前にくしゃくしゃにして空気を含ませるように柔らかく巻くと効果的。
こちらも端はひねっておきます。
火にかける
2~3時間ほど加熱すると、皮の周囲はトロトロ、中心部はホクホクを楽しめます。
トロトロがお好みの場合は、弱火でさらに1時間ほど頑張ると中心部までイイ感じになります。
ポイントは、
・直火ではなく熾きにあてるよう心がけること ・熱を満遍なく加えるため、15~20分おきに上下左右と回転させること |
です。
(芋本体は熱いので直接触れないよう注意! kyanは火ばさみで動かしています)
皮膚感覚が掴めるまでは時間を計測するなり、タイマーをセットしておくと失敗が減りますよ。
出来を確認
頃合いになったら竹串や爪楊枝で刺してみましょう。
中心部まで抵抗なく刺さればOK。イイ感じになると串が文字通り「スッ」と入っていきます。
なお、加熱具合にバラつきを考慮して、数カ所刺して総合判断するとよいでしょう。
入っていかない場合は、加熱が不十分か焦げてるか、いずれかの状態です。
軽くなったら焦げてるので終了。重ければ包み直して再加熱しましょう。
ちなみに焦げるとこんな残念な感じに…
この場合は、ナイフで焦げを除去するか、スプーンでくり抜きながら食べてます。
・出来上がりのタイミングについて
最初は見える化が簡単な「経過時間」で判断するとよいです。
慣れると火ハサミでつついたり火力具合で「なんとなく」わかるようになります♪
完成
このまま食べても無論美味しいですが、ほんのちょっと塩を振りかけると甘みが引き立ちます。
更にすりつぶしてスイートポテトを作るなり、あとはお好みで。冷めても美味しいです♪
できあがり
皮と芋が分離しているのは旨い焼き芋のサイン!
内部の水分が飛んで、甘味がギュッと凝縮しています。
細かく砕いてチョコ(我が家のワンコ)にあげたら、物凄い勢いでガッツいてました?
熱源別の補足事項
七輪/BBQコンロの場合
・ポイント
焚き火や薪ストーブに比して相対的に火力が弱いため、アルミホイルは一重でOKです。
大きい芋はひっくり返す手間が増えるので、購入時に手持ちのコンロに入る大きさの芋を選びましょう。
・投入タイミング
時間がかかるので、BBQ後にじっくり育てる位のイメージで。
七輪だと難しいですが、大きいコンロであれば半分を焼き芋スペースにし、残り半分でBBQすることも可能です。
以前に七輪BBQの残り火+αで4時間ほど加熱したらトロットロの極上スイーツに仕上がりました。
焚き火の場合
・ポイント
アルミホイル&新聞紙を二重にすることと、極力、直火に当てないことが肝要です。
面積の狭い焚火台だと、焚き火の炎を維持しつつ芋を置く場所を確保するのに一工夫必要です。
(焚火台Lだと問題なくとも、焚火台Sだと面積が狭いため、いつも悩みます)
・投入タイミング
ある程度の熾きが必要になるので、たっぷり遊んで熾きを溜め、焚き火の中盤から終わりにかけて加熱していくイメージです。
薪ストーブの場合
・ポイント
周囲が鉄板に覆われてる分だけ焚き火より蓄熱するため、アルミホイルは三重がオススメ。
・投入タイミング
ある程度の熾きが必要になるので、薪に着火後1~2時間経過して馴染んでから投入するとよいでしょう。
美味しい焼き芋をつくる理屈的なもの
石焼き芋が甘くなる理屈は、サツマイモの栄養機能成分と焼き芋の美味しい焼き方理論(東京家政学院短期大学教授 津久井亜紀夫氏、PDFファイル)によると、
・焼き芋の甘さの正体は麦芽糖
・麦芽糖はβ-アミラーゼ(酵素)の働きによりでんぷんから生成される
・β-アミラーゼ(酵素)が最も活発に働く温度は、芋の中心部が70℃の時
とのこと。
さらに石を通して間接的に加熱することでゆっくりと時間をかけて温度が上昇し、麦芽糖の生成がなされることで甘さが十分に引き出されるため。
そこで前述のコツ「芋中心部の温度をいかにして60~80℃でキープするか」が重要なポイントとなるというワケです。
ちなみに、引用した日本いも類研究会のページは、データが揃っているだけではなくて芋に対する強い愛を感じるのでオススメです(笑)
おわりに
「どうしたら焼き芋屋さんの味に近づけられるか」を炭火にかけるのと同量の情熱を振り向け続けた結果、ここ数年は安定して美味しく焼けるようになりました。
結果として14年にわたってサツマイモを焼き続けましたが、おかげでノウハウが溜まってきたので記事公開までたどりつけました(笑)
ここに書いてある通りに作れば、そう大きく失敗することはないはずです。
アルミホイルと新聞紙と、あと水があれば簡単にできますので、ぜひ一度お試しを!
そうそう、このノウハウはジャガイモでも活用できます。
連泊の時など、サツマイモに飽きたらジャガイモを焼いてバター醤油や塩辛を載せて食べても美味しいです♪
本日も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
コメント
今回の焼き芋はぜひ試してみたいと思います。
まるで裏ごししたきんとんのような「できあがり」写真が素晴らしい。
おなかが鳴ります。
ORIONさん、こんばんは♪
掲載画像を選ぶにあたって過去十数年分の画像に「焼き芋」とタグ付け作業をしましたが、その際もお腹が鳴りっぱなしでした(笑)
ぜひお試しください😃