燃焼時間単価から考える木炭こんにちは、kyan(@sumibi_kyan)です♪
前回は利用シーン別の選び方をお送りしましたが、今回は木炭を種類別にコスト面から検討してみます。
コスト面から考える木炭の良し悪し
木炭にとっての「コスト」とは
「コスパがよい木炭」の定義
前提として「なにをもって『コスパがよい』とするか」ですが、今回は「燃焼1時間あたりの、木炭1キロの価格」が最も安い物(燃焼時間単価)と定義してみます。
たとえ絶対的な金額は安くても火保ちがしなければ何度も継ぎ足しが必要で多量の木炭を必要とする一方、高価でも火保ちがよければ少量の木炭で事足りるためです。
一方、「再利用ができる/できない」、「屋内利用できる/できない」といった要素は数値化が難しいため、今回は燃焼時間単価を中心に検討していきます。
種類別の燃焼時間単価を算出
<キロ単価>を<実用的に使える時間>で割ったパフォーマンスは以下の通りになりました。
木炭の種類 | キロ単価 | 実用上の燃焼時間 | 燃焼時間単価 | 参考税込価格 |
バーベキュー木炭 | 150円 | 1~1.5時間 | 100~150円 | 3キロ450円 |
オガ備長炭 | 230~280円 | 1.5~2時間 | 115~187円 | 5キロ1400円、10キロ2300円 |
広葉樹炭(国産) | 250~367円 | 1~2時間 | 123~667円 | 3キロ750~2000円 |
備長炭(海外産) | 300~400円 | 1.5~2.5時間 | 120~267円 | 15キロ4500~6000円 |
備長炭(国産) | 533~1000円 | 1.5~3時間 | 178~667円 | 15キロで8000~15000円 |
※価格はkyan調べ(主にホームセンターやスーパーでの流通価格を参考にしています)
※備長炭の価格に開きがあるのは、大きさや形状によって細かくランク分けされているためです。
※「実用上の燃焼時間」とは、炭が熾きてBBQできる状態になってから肉や野菜が焼ける十分な火力を保有し続けている時間です(市販の木炭パッケージ記載の燃焼時間が長いのは、たとえ火力が弱くとも燃焼さえしていればカウントしてるためと思われます)。
燃焼時間単価からわかること
ホームセンターで様々な種類の木炭が並べられてると、見た目の金額の安さから「安いバーベキュー木炭でいっか」となりがちですが、最安売価で燃焼時間単価を算出すると、どの種類でも大きな差はないことがわかりました。
したがって、木炭を選ぶのは見た目の価格以外で選ぶ必要があります。
次の項目で、木炭の種類別の特徴とオススメシーンを書いていきます。
燃焼時間単価に種類別の特徴を加味して検討
価格の安さと手軽さではバーベキュー木炭が優秀
燃焼時間単価では最安/最高いずれの場合でも最安で、価格優位性があります。
それに近年では小売店のプライベートブランド品を中心に品質が向上&安定したので、世間で言われているような「安かろう悪かろう」という木炭はあまり見かけなくなりました。
年1~2回、野外でBBQパーティをするような用途ならこれで十分賄えるでしょう。
あとは今回可視化できなかった特徴《火保ちが悪い=継ぎ足しの回数の多さや、火熾し時の臭い=使用場所(野外・屋内)》を考慮して検討するとよいでしょう。
なお、製品別のレビューは↓コチラをご覧ください。
レビューしたマングローブ炭や輸入炭のうち「木炭」とだけ記載のある炭を掲載しています♪
価格と品質のバランスがよいオガ備長炭
燃焼時間単価はバーベキュー木炭に一歩劣ります。
しかしバーベキュー木炭にはない特徴 《継ぎ足し着火しても臭いが少ないこと、そのため屋内利用もできること、形状が均一なので火力が計算しやすい、消し炭を次回再利用できる》 を加味すると、BBQをよくやる人や飲食店にとって使い勝手のよい木炭といえます。
但し、火熾しが難しい(なかなか着火しない)ことと、元が業務用途で多くは5kg、10kgといった単位で販売されているため「年に1回のBBQで使う」といった用途では余ってしまう可能性が高く、誰もが手軽に使えるわけではないのが難しいところ。
なお、今回はホームセンター等で販売している価格をベースに算出していますが、業務用途であれば実勢価格(卸価格)はもう少し安くなるため、オガ備長炭を選択するメリットがより増すことでしょう。
なお、製品別のレビューは↓コチラをご覧ください。
レビューしたオガ炭、オガ備長炭、そのほか成型炭を掲載しています♪
国産木炭や備長炭は思っていたより高くない
単価の高さから高級品のイメージがある国産木炭や備長炭ですが、燃焼時間単価で見ると、中にはオガ備長炭やバーベキュー木炭と遜色ないものもあります。
(産地や形状、品質によって差があります)
これらの炭はオガ備長炭やバーベキュー木炭にはない特徴を備えているものもありますので、用途によっては試してみる価値はあると思います。
どれか一種類の木炭に絞って使うならば、国産の広葉樹炭が使い勝手よくてオススメです。
なお、製品別のレビューは↓コチラをご覧ください。
レビューしたナラ炭の他、広葉樹を焼いた木炭全般を掲載しています♪
コメント
いかがでしたでしょうか。
記事を書いてて最も驚いたのは、「国産品や備長炭は高価なものばかりではない」という点。
絶対的な単価は高くても、その分長く使えるならば十分選択肢に入ってくると思いました。
ところで、執筆時点(初稿は2013年頃)で最もコスパ良好な木炭はオガ備長炭でした。
そこで記事の流れとしては「実はオガ備長炭すごい!」だったんですが・・・その後の物価高騰によってバーベキュー木炭と逆転してしまい、「ありきたり」な内容になった経緯があります。
以前は10kg980円(税込)とか見かけましたが、今は大幅に値上がりしています。
日本がだんだん貧しくなってきているのかな・・・
実際の選択では用途を考慮する必要がありますので、燃焼時間単価はポイントの一つとして捉えていただければ幸いです。
次回は、木炭の特徴から選ぶポイントを書いてみます。
ここまで読んでいただき、ありがとうございました。
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