【実録】ワンコに噛まれてケガを負った顛末記

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こんにちは、kyan(@sumibi_kyan)です♪
本日は2014年8月のソロキャンプ中に他キャンパーの飼い犬に思い切り噛まれた、咬傷(こう・しょう)事故の顛末記をお送りします。

片付けて残るは幕だけになった状態。この時既にやられてました…

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ワンコに噛まれた顛末記

それは帰る間際に起こった

とある十勝地方のキャンプ場でのこと。

現場は、広い敷地の中心部にキャンパーが固まる傾向にある無料のキャンプ場です。ここではキャンプ場開拓と、そこで出会ったキャンピングカーの方々と交流を深めて大満足の2泊3日でした。

楽しいキャンプの撤収中。
ケシュアの床を乾かすべく、片付けの邪魔にならない場所に置いていました。
そんな時に新たなキャンパーさんが来て、
「お隣、イイですか?♪」

区画サイトでもなんでもないので、
「どうぞ好きに張ってください♪」

お隣さんはワンコ連れのようで時々吠え声がしていましたが、この時は気に留めていませんでした。
むしろ隣に設営するのならケシュアが邪魔だろうと、お隣さんから少し離れた木の下へ運びました。しかしこれが結果的に不幸の元でした。

しばらくして片付けが終わり最後にテントを畳もうとケシュアのところへ向かうと、キャンパーさんのテントは当初の位置よりケシュア寄りに設営していました。そしてそこには狩猟用みたいな精悍な黒いワンコ(犬種不明…猫さん曰く「色と特徴からミニチュア・ピンシャー?」)がリードで繋がれていました。

こんなイメージの仔
なお、写真の仔は事故と無関係です


激しく吠えられ歓迎されている雰囲気ではなさそうですが、リードの先にはソリステが挿さってて固定されてる様子。ベック(友人のワンコ)と出会う前はペット嫌いだったことを思い出し、極力刺激しないよう遠回りして近づき、テントを回収しました。

その帰り道のこと。
「ん?なんかおかしいぞ!?」
と異変に気づいて振り返ると、さっきの犬が猛然と向かってきてる!
「え?! なになに?? リードで繋がっていたよね?!!」
と混乱した次の瞬間(実際にはもっと間があったのかもしれない)…ガブッ!
「痛っ!」
右脚太ももを噛まれました。

噛まれた跡
歯型がくっきり残り、牙が突き刺さったところからは血が止まりません…

あまりの痛さに年甲斐もなく思い切り声をあげてしまいましたね。

犬の吠える声に気づいた飼い主が引き離したため追加の攻撃こそ避けられましたが、ジャージーのズボンに犬の牙の穴がスッポリと空いており、うっすらと血が滲んでいました。

大ショックです

飼い主の「大丈夫ですか?」の声に「大丈夫ですよ」と言ってしまい、(全然大丈夫じゃないのに)元の場所まで戻ってきました。後から振り返ると、痛みとこれまで経験したことのない衝撃に気が動転していましたね。

気持ちが萎えてしまいイスに腰掛けて気を鎮め、消毒薬はないけどとりあえず絆創膏を張りました。

ちなみに、ズボンに穴が開いてるのに気づいたのもこの時です。

クールダウンしながら考えてみた

痛みが弱まるまで椅子に座りじっとしてる間、不安でした。いろいろなことを考えました。

まず現状

はっきり牙の跡がわかるほどの咬傷を負った
・血が出て止まらない
・ジンジンと痛みがする
・ズボンもくっきり穴が開いた

現実を把握すると、改めて愕然としましたね。最後の最後でなんでこんなことになるのだろう…と。

なんで噛まれた?

リードを繋いだソリステの挿しが甘くて抜けたこと

飼い主がテント内でくつろいで、犬を外に放置していたこと

・黒ワンコ的にテント設営場所(=kyanがケシュアを置いていた場所)は自分と飼主から成る「群」のテリトリーであり、そこに侵入した「余所者(=kyan)」を威嚇し追い払うつもりだった

あの時はわからなかったけど、ワンコと生活すること5年になる今ならわかる気がします。
黒ワンコの目的はあくまで威嚇で、追っかけて興奮した勢いで噛んだのだろう(それでも結構ガッツリ噛まれましたが)。

最初に訪れたのは不安

ソロキャンプだから一人ぼっち。誰にも助けを求められない。
携帯電話が圏外のため救急車を呼べない(幸い、モバイルルータは別キャリアだったので調べ物はできた)
日曜日のため近くで病院が開いていない

不安と動転と興奮から心のなかにモヤモヤが貯まるだけだったけど、頭の中で徐々に形作られ具体的な論点が形成されていきました。曰く、

・襲われてケガをしてズボンに穴が開いて「すいません」「大丈夫です」のやりとりだけで済ませて自分が納得できるのか?
・被害者のみが治療の金銭的、精神的、肉体的、そして時間的負担を背負うことに納得して負担できるのか?
・今後症状が悪化した際に責任を負うべき人間は誰か?

万が一の事が起きた場合、私自身はともかく、遺された人にとってあまりに意外な結論になってしまう
このまま「大丈夫です」で済ませてよい問題じゃない。

私は、救急病院を調べた上で加害者のテントへ再び赴くことにしました。

飼い主と向き合う

黒ワンコが「あれで懲りずにまた来たのか?」と言わんばかりに吠える中、テント内で寛いでいた飼い主に伝えました。

・感染症や狂犬病によって今後悪化しないかを心配しているため、救急病院へ行くこと
・付添いをしてほしいこと
・治療費は加害者が負担すること
・今後のことがあるので連絡先交換および身分証を確認させてほしいこと

会話の中で「家族には噛んだことがない大人しい仔」といった見当違いの話や「狂犬病の注射は行っている」などの話もありましたが、前者はともかく後者は証明書の提示がなかったこともあり、大事をとって救急病院へ行くことになりました。

救急病院へ行った

飼い主に車を出してもらう案もありましたが、こちらの都合もあり(往復に時間を要する)、45分かけて自分で運転しました。

診察の結果、医師曰く「傷は感染症が心配されるほど深くはなく今のところ特に問題ない。様子を見てください」とのこと。狂犬病については「今の日本では基本的に狂犬病にかかることはない」とのことでした(とはいえ発症したら死亡率100%と後で知りました。なにかの検査をしての発言ではない「一般論」で不安です)。

軟膏や抗生物質を頂き、ズキズキと痛む中を休み休み運転して自宅まで戻りました。

その後、約1週間で痛みはひき、そこから1週間ほどで傷口も目立たなくなりました。

帰宅後

帰ってきてすぐのこと。チョコが何かを察したのか、駆け寄ってきて太ももをペロッと舐めようとしたので慌てて止めました。
でも自分の涙は止められなかった。

帰ってきてよかった!!
自分の帰るべき場所、居るべき場所はココだと痛感した貴重な体験でした。

感想

結果的に何事もなくてよかった。

傷は治り、恐れていた感染症や狂犬病にかかることもありませんでした。

とはいえ約1週間ジクジクと痛くて日常生活に支障をきたし、ズボンにも穴が開きました。

当時の速報には敢えてサラッと書きましたが、実際には「犬に襲われた、ケガをした」という事実はショックでしたね。
しかし生きてるだけで丸儲けかなと。

穴の開いたズボンについては、(これが正しいかどうかはわかりませんが)目を瞑りました。
診察結果および予後がよかったこと、大した価格ではなかったことと加害者が付添と治療費を実費負担したこと(こちらの保険を適用したため数千円で済みました)を考慮しました。

本件、未だ消化できない部分もあり記事化をためらっていました。しかし今は「咬傷事故の際に加害者・被害者はどう行動すべきか」をきちんと整理し記事化することで、この経験を多くの方に参考にしてもらったほうがよいと思うに至り、あえて筆を執ることにしました。

今ではkyanもワンコと暮らす立場になり、自分が加害者の立場に置かれる可能性も大いに考えられます。
普段意識することのない、でもありがちなトラブルにどのように対処するべきか?

次の記事以降で、この点につき制度面や法的な面から検討していきます。

また、こちらの記事でどう対応すべきかを掲載しました

コメント

  1. ジャイアン より:

    災難でしたね!
    狂犬病の致死率は100パーなので、もし噛まれそうになったら遠慮無く100パーの力で蹴っ飛ばそうと思っています。
    でも犬もソレが分かるのか?未だ噛まれた事は有りません。

    過去、目の前で知り合いの小さい子を追いかけ回した犬の飼い主も、今までこんな事はした事は無かったと言っていましたが、リードの管理は飼い主の義務ですよね!

    • kyan より:

      Gianさん、こんにちは!
      この出来事、ナチュログ時代に「速報」として簡単に(ぼかして)掲載した内容でしたが、その時もコメントいただきました。
      お気遣いいただき、ありがとうございます♪

      狂犬病について、調べるほど怖くてゾッとします。
      いくら日本では長年発生してないといえども、自分の時もそうとは誰も断言できないでしょうし。
      心を鬼にしてオーラを出しておくことは大切ですね!

      飼い主さんの「ウチの子に限って…」的な発言は(飼い主さん的に)本音でしょう。
      でも、やられた側はたまったもんじゃないですね。
      私もワンコキャンプするようになったので、他山の石としています。