こんにちは、kyan(@sumibi_kyan)です♪
本日は頭の体操を兼ねて、薪ストーブを使ったキャンプの魅力とデメリットを考察してみます。
薪ストキャンプの魅力とデメリット
薪ストキャンプの魅力
天候や外気温に左右されず「焚き火」ができる
kyanにとって薪ストーブは室内で焚き火ができる箱という位置づけです。
冬季の野外は体が芯から冷えますが、それは焚き火の前にいても(焚き火で多少寒さは和らいでも)同じ。
これが薪ストーブなら、寒い季節でもぬくぬくした「室内」で火いじりを存分に楽しめます。
テント内が暖かい(電気がなくても温められる)
ストーブと煙突は250~400℃になり、そこから強烈な熱が放射されます。
普通に焚いても10~15℃は上昇し、キンキンに焚けば幕内は常夏状態・・・外は氷点下でも、中はぬくぬく!
その火力は強力で、カセットガスストーブでは比較にならず、厳冬期なら灯油ストーブよりも暖かいかも。
豊富な熱量を利用した多彩な調理を楽しめる
薪ストーブから継続的に発せられる豊富で強力な火力は、時間のかかる煮込み料理と相性抜群!
圧力効果のあるダッチオーブンに食材を入れて2時間も置いとけば、具材ホロホロなカレー・シチュー・煮物が簡単に作れてしまいます。
天板に鍋を置けばジンギスカンもお手の物だし、お湯を張って日本酒を入れれば熱燗になり、網を置けば餅が焼け、燃焼室に芋を放り込めば極旨焼き芋ができあがります。
寒い冬の夜長でも豊かなアウトドアライフを送れること、請け合いです。
寒い冬に「いつでもお湯がある」幸せ
ヤカンを載せておけば勝手に沸くので、いつでもお湯を使えます。
暖かい飲料だけでなく、湯たんぽや食器洗いなど寒い季節にはなにかと重宝します。
しかもカセットコンロより短時間で沸騰まで達するので実用的です。
薪ストキャンプのデメリット
一方、薪ストキャンプは良いことばかりではありません。
場合によっては生命の危険に直結するので、デメリットを知った上で対策を練り準備してから事に臨みましょう。
火災事故の危険がある
薪ストーブ本体や幕体外へ抜ける煙突は250~400℃に加熱されて大変危険です。
具体的には幕体が焦げたり、発火して火災を招来します。
たとえキッチリ設置したつもりでも、強風下など何かの拍子で接触したりして焦げたり火災になるリスクがあります。
一酸化炭素中毒(CO中毒)の危険がある
CO中毒の怖いところは、
・原因となる気体(一酸化炭素)が無臭無色で気づきにくいこと
・変調をきたして気づいた時には手遅れ
体が動かず(意識はあるのに)対処できないまま最期を迎えること
です。
薪ストーブでは、排気に失敗すると煙が逆流してCO中毒に陥る危険性があります。
以前、重度の一酸化炭素中毒の方のブログを拝見したことがありますが・・・もう「悲惨」の一言。
たかだかレジャーでそれだけのリスクを負えますか?
それでもやるなら、念には念を入れた対策が必要です。
荷物がかさばる&重い
kyan所有の薪ストーブは、本体だけでダンボール140サイズの容積があります(追加の煙突や部材は別途)。
必然的にそこそこのサイズの車か、ルーフボックスなどで積載を拡張するか、もしくは他のギアを減らさねばなりません。
あとは事実上の行先制限がかかること。
現地での荷運びを考えると、車乗入れできるキャンプ場でないと(少なくともkyanは)厳しいですね。
設営/撤収に時間かかる
kyanの現有装備だと、薪ストーブの設置/撤収だけで各40~60分かかっています。
この間、片付けてる人は専業(かかりきり)になるので、トータルの設営/撤収時間も伸びます。
例えば子供やペットと存分に遊んだり、他に燻製をしてみたい、釣りがしたい…といった場合は忙しいキャンプになること請け合い。
キャンプで過ごす時間をどう使うか?という価値観の問題ですが、(好きでやってるとはいえ)1泊で撤収するのは割に合わないと感じる時もあります。
コストがかさむ
イニシャルコストとランニングコストの両方が嵩みます。
経済的理由ならば薪ストーブに実用性は薄く、高価な遊びという位置づけです。
・イニシャルコスト
薪ストーブ本体に目がいきがちですが、実際には煙突にお金がかかります。
煙突そのものが1本千円~2千円してそれを複数本。さらに幕体の内外を通す際の断熱加工に1万円程度かかります。
私は失敗して買い直した部材を含め、トータルで7万円近くかかりました。
内訳 (価格は筆者のケースにおける概算) | |
本体と煙突セット | 40,000円 |
追加購入した煙突 | 6,000円 |
煙突の断熱加工 | 7,000円 |
幕体保護用の部材 (脚立、スパッタシート、煙突支えなど) |
9,000円 |
試行錯誤の過程で放棄した部材 (ガス管用の断熱材など) |
3,000円 |
合計 | 65,000円 |
経済的観点ですと、灯油ストーブなら1~2万円、電気カーペットやオイルヒーターは1万円以内で購入できます。
薪ストーブは、迷ったらまずは寒い時期のキャンプに慣れてから検討してもよいかな?と思います。
一般的な灯油ポータブルストーブレビューはコチラ↓
・ランニングコスト
要は《薪の仕入れコスト》です。
薪ストだけで暖をとろうとしたら膨大な薪が必要で、ざっくり1泊で2~3束使います。
ここでホームセンターやキャンプ場で買えば1束500~1000円なので、
薪だと500~1000円×2~3束=1000~3000円かかる計算に。
これが灯油だと1晩でつけっぱなしでも3~4L位なので3~400円程度(高騰してる昨今でもこの程度)、電源サイトで電気を使用する分には電気代のみですね。
無料や安価で入手できるアテがある人はともかく、正価で購入すると…((((;゚Д゚))))ガクガクブルブル
単純に暖をとるだけなら灯油ストーブなり、電源サイトで電気暖房器具を使ったほうが安いでしょう。
なおコストを抑えたい方は、薪をまとめ買いして単価を引き下げるという方法もあります。
詳しくはコチラ↓↓
定期的に煙突掃除必要
薪ストーブを使い続けてくうちに、煙突内には煤が溜まっていきます。
この煤、本来は燃える成分なので何らかの拍子で煙突が異常に加熱すると内部で発火して煙道火災を引き起こします。キャンプ中に煙突火災が起きたら目も当てられません。
感想
寒い冬のキャンプ、幕体の中でぬくぬくと炎の揺らめきを楽しむことができる薪ストキャンプ。
魅力的ですね、kyanも大好きです。
しかし手間・コスト・安全性を考慮するとリスクも大きいため、「キャンプで薪ストーブを使ってみたい」という強い意思と、足りない物は自分で補えるスキルがなければオススメしません。
大前提として寒い季節のキャンプはそれだけでリスクですが、キャンプするとしても単に暖房手段としてなら灯油ストーブや(電源サイトを利用して)電気カーペットを敷いた方が簡単・安価・安全に使用できるので、薪ストーブを使う必然性はありません。
その上で薪ストは浪漫と考えて採算度外視して楽しみたい方は、色々と調べて、かつ(時間的・金銭的に)余裕をもってトライ・アンド・エラーで試してみるとよいでしょう。
アドバイス的なことを書きますと・・・、
最初はうまく焚けなかったり想定外のことも多いので、暖かい服装と補助暖房(灯油ストーブとか)持参で「たとえ使えなくても大丈夫」なプランBを用意しておくと多少は安心できますよ。
なお、考察にあたり使用した薪ストーブは、の薪ストーブ”チョッパー”です。
そちらのレビューは別途記事にしていますので、興味を持たれましたらあわせてご覧ください。
また、kyanが知識ゼロから薪ストーブの運用に至った過程は「ゼロからはじめる薪ストライフ」に記していますので、参考になりそうでしたら使ってください。
いずれにせよ、厳冬期のキャンプは夏にはないリスクがありますので、しっかり準備を整えてご安全に!
本日も読んでいただき、ありがとうございました。
【結論】薪ストーブは魅力的なれど、扱いが難しい中上級者向け趣味アイテム
コメント
こんにちは♪
薪スト、一昨年位に私も買おうと思ったのですが、クルマの積載スペースが無いので断念しました。
煙突もそうですが、幕保護にもコストがかかるのですね。
(当時、その辺りを私は甘く考えていたのですね)
今年はクルマも買い替えるので積載スペースは余裕ができますが、出費が多いのでストーブはまだ先になりそうです。
Gianさん、こんにちは!
>コスト
細かい費用を合計すると、それなりになりますね~。
安全には代えられませんが・・・
煙突ポートのあるモノポールテントなら、煙突を縦引きできるので多少は安上がりかも?
>積載スペース
一般車ならルーフキャリアで対応できそうですが、Gianさんの場合は・・・(^^;
この分野はまだまだ進化の途上なので、「今すぐ!」というのでなければ、(価格やギミックが)もう少し落ち着いてからでも遅くはないと思ってます。