【3年レビュー】ミニ薪ストーブ ”チョッパー”(新保製作所)

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こんにちは、kyan(@sumibi_kyan)です♪
本日は新保製作所の薪ストーブ、チョッパーを3年利用してのレビューをお送りします!

薪ストーブの悪戦苦闘記はコチラ!
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薪ストーブ”チョッパー”

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薪ストーブ”チョッパー”のレビュー

来歴

2019年9月に新保製作所より購入、ミニ薪ストーブとミニマトリョーシカ煙突キャンプセットで税込39800円(税込、当時8%)でした。

レビューまでに3シーズンで計10泊12回、計116時間使用し、薪を16束ほど燃やしてみました。

インストールした幕体
コールマン スクリーンキャノピージョイントタープ2
・ロゴス プレミアムドゥーブル XL-AE

薪ストーブをプレミアムドゥーブル XL-AEにインストール

スクリーンキャノピージョイントタープ2にインストールしたところ

仕様

梱包サイズ140サイズ
サイズ奥行485mm×巾335mm×高さ390mm
(ステーは除く)
燃焼室サイズ奥行395mm×巾335mm×高さ325mm
(空調口、煙突差込口、脚は除く)
重さ7.7㎏(脚付) 7㎏(脚なし)
煙突の向き 横引きタイプ
※購入時に縦引きも選べます
対応する薪の長さ33cmまで

※データはメーカー提供のもの。

内容物一式

本品を選んだ理由

一式揃っているのですぐ始められる

「これで一式揃ってます!」という位置づけで販売してる物なので心強かったです。

当時は机上の知識しかなく、回りに詳しい人もいなかったので「何をどのような塩梅でどうしたらいいか」がサッパリわかりませんでしたが、このセットがあってよかったなーと思っています。

セット品だけですぐ使えるのが魅力
(画像に写っている追加煙突、煙突支えとなるパイルドライバー、ロープ、ペグは別売です)

薪ストーブの中で割合コンパクト

キャンプへ行く車がコンパクトなので、大きなストーブは選択肢から外れました。

地産地消

最初はホンマ製作所の品を検討していましたが、同じ北海道ということで地元企業応援の意味合いと、修理やサポートが必要な場合でも本州より輸送コストが安くつくという算段からも魅力的でした。

実際に使用してわかったこと

設営/撤収時間

一式を車からおろして組立完成/すべて収納して車へ積み込みまでの時間で、45~60分かかります。
(当日の天候、地面の状態、設営地と車の距離によって前後します)

時間がかかる作業は、
共通 ⇒脚長さんの着脱
設営時⇒薪ストーブの位置取りやスパッタシートの設置(火災対策)

撤収時⇒灰の掻き出し(火災の危険性があるため念入りに除去します)や煙突清掃(内部の煤を除去)
このあたりをどう簡略化したり工夫してくかが時短のポイントでした。

耐久性

3年、100時間程度使った限りでは問題ありません。

ただ、燃焼室内部は錆が広がってくるので、気になるようならメンテナンスが必要です。

3シーズン目の薪ストーブ内部
結構錆が広がってきました

燃費

北海道の冬の初期と終期(外気温が-5~+5℃)にテント内の室温を外気温+10~15℃で保つため、広葉樹の薪を1.5~2束/泊くらい使いました

薪1束で概ね4~5時間、暖炉で使うような太い薪を毎時1本の割合で消費しています。

ご参考:これでざっくり1泊分+αです。

薪の大きさ

・長さ

仕様上は33cmまで対応しているため、入手する薪は30cmカットがよいでしょう。

多少の誤差なら斜めにして無理矢理突っ込むこともできますが、36cmカットはかなり難しく、45cmカットは入りません

なお、薪は縦方向に割ることは簡単ですが、横方向に分割するのは大変なので要注意。

・太さ

キャンプ場やホームセンターで売られてるような太さの薪は余裕で入ります。
縦方向にスペースがあるので、太い薪でも多少は無理効きます。

kyanはキンドリングクラッカーで割れない太さの薪を、上から投入していました。

温度

400℃位までなら幕体への影響なく使えました。

感覚的には250℃を超えたあたりから薪ストーブの暖かさを実感し、300℃を超えると「ちょっと暑いかな」、350℃を超えたら「暑い…外に出よう」といった具合。

各部の温度は、
最も熱くなるストーブ後部(内部に反射板あり)が350℃の時、

真後ろの煙突 ⇒300~320℃


テント外の煙突⇒100℃~30℃(上にいくほど冷たくなる)


後方のテント幕⇒20~60℃

でした。
ちなみにこのくらい焚くと、2ルームテントで10℃くらい上昇し、天板にヤカンを置いておけば10分前後で沸騰します。

マグネット式の温度計を薪ストーブに貼り付けて計測します

着火方法

焚き火と同様の方法で大丈夫です
むしろ焚き火と違って風がない分だけ、むしろ楽に着火できます。

空気の通り道を塞がないこと、細い木から太い薪へ火を育てることを意識していれば問題ありません。

着火は、着火剤を薪の上下どちらにおいても問題なく可能です
(左)着火剤を薪の下に入れた場合 (右)着火剤を薪の上に置いた場合

灰量

樹種によりますが、薪を一晩で2束程度焚いて450g前後でした。

3回分の灰
おまけでもらったペール缶いっぱいに貯まりました

七輪でオガ備長炭を燃焼させると炭1kgにつき概ね50~70g程度なので、炭7~9kgを燃やすのと同量の灰が出ます。

灰はやや荒目なことから、燃焼効率は焚き火とあまり変わらず七輪よりは低いと推測されます。

ちなみに灰は肥料や洗剤、山菜のアク取りなど様々な用途に使えるので、kyanは保管しています。

灰についてアレコレ調べてみた
炭火BBQや焚き火により生成される「灰」についてアレコレ調べてみました。灰ってすごい!

よいところ

コンパクト

購入時に入っていたダンボール箱は140サイズでした。

最近のアウトドア用ストーブだと折り畳みタイプもあるので、あくまで「折り畳みできないストーブの中では」という条件付きですが、一般的なタマゴ型ストーブより奥行きが短いので可搬性に優れています。

(参考)

ミニ薪ストーブ”チョッパー”W335xD485×H390(mm)
ホンマ製作所AS-60 (一般的なタマゴ型)W400xD600xH345(mm)

車(フリード)の後部ラゲッジスペースに収納してみました

煙突をストーブ内に収納可能

輸送中に嵩張らない&車内が汚れにくいのはgood!

最近のアウトドア用ストーブだと当たり前かもしれませんが、タマゴ型ストーブを検討していた当時は煙突の収納を考えた設計になっているストーブはほとんどありませんでした。

汎用の106mm煙突が使用可能

流行のアウトドア用ストーブの煙突は専用口径が多くて入手先が限られますが、本品は汎用品を使えるので、煙突をいつでもどこでも入手・交換可能です。

汎用品は入手の容易さと価格が魅力

鉄板なので「パッと暖かくなり、パッと冷える」

正確にはボンデ鋼板製ですが、スチール製の薪ストーブはステンレス製と比べて熱伝導率の高さが特徴。

薪を燃やせば短時間で周囲に熱を伝え、熾火を取り除けば短時間で冷えてくれるので素早く片付けできるため、アウトドアでは扱いやすいです。

多少太い薪でも割らずに使える

コンパクトサイズのアウトドア用薪ストーブと較べて、多少太めの薪でも割らずに使えます。

太いほど火保ちはよくなるので薪の投入回数を減らせます。

気になるところ

火窓が小さい

もっと調べてから買えばよかったのですが、実際に設置してみると「炎の揺らめきを眺めていたい」という欲求が高まって窓の小ささに物足りなさを感じました。

「室内で炎を眺めたい」という暖炉的なニーズがあるならば別のモデルにしたほうがよいと思います。

左が扉を閉じた時、右が扉を全開した時
こうして較べると、窓が大きい暖炉みたいな薪ストーブに惹かれます

扉が右開き(左から右側へ開く)固定

購入時は気づきませんでしたが、右開きは右利きだと薪の追加投入しづらいです
(利き手で扉を抑えて、利き手ではない方で重い薪を投入するため)

購入時にも選べないようでしたが、冷蔵庫みたく左右選べるか両開きだとよいのですが。

利き手が右だと、右開き(左から右側へ開く)のは使いにくいです

灰の取り出しトレイがない

灰はスコップや十能で取り出しますが、開口部が狭いためチマチマと取り出さねばなりません。

据え置きなら灰が溜まった段階で掻き出せば事足りますが、キャンプでは火災予防の観点から撤収の度に毎回取り出す必要があるので結構ストレス。

重量ある本体ごと灰捨て場に持参してひっくり返すのも大変(万が一、部品が脱落して灰の山に埋まったら悲惨)ですし…。

コストや手軽さとトレードオフでしょうが、アウトドアを意識して作られたモデルだけにこだわってほしいところ。

全面開口できないので灰を取り出すのがめんどくさいです

ロストルがない

そのままだと薪を底部に直接置く形になるため、底面の劣化が心配です。
また、底部から空気を取り込む観点からもロストルがないのは物足りないです。

購入時の説明書には「底面保護のため灰を敷いてください」と記述されていましたが、キャンプでいちいち灰を敷くのは手間なので、ロストルも込みで設計してほしいところです。

脚長さんの着脱が面倒

寒い中、着脱の度に本体を裏返し(か横倒し)にして中腰で細かいネジを、部品を落とさないよう着脱する(しかも4箇所)のが地味にストレスです。

1箇所の着脱に1分として4箇所で4分かかりますが、設営や撤収にかかる時間はこういった細かい作業の積み重ねで決まるので、着脱のギミックは楽な方がよいです。

カチッとワンタッチで脱着できるようなギミックがあるとなお良いです。

脚長さん
延長脚を付属のネジで固定して使います

今回はセット品でしたが、単品なら別買いせずユニフレームのフィールドラックのような物を使ったほうが簡単と思います。

二次燃焼対応ではない

最近はアウトドア用ストーブでも二次燃焼対応が増えてきましたが、こちらの商品は特に謳っていません。

一長一短あるとは思いますが、kyanは二次燃焼できたほうがいいかな(その分、燃費悪そうですが)。

その他

初回は塗装の焼付のため、外で空焚きが必要です
(煙と焼付きの匂いがたくさんでます)

感想

製品自体は「よい仕事」と感心しています。
鋼板の曲げや燃焼室のつくり等、丁寧さと工夫の跡が随所に表れていました。
温度管理ができてる限り煙が逆流するようなことはないし、「薪を燃焼して、周囲を温める」という基本性能については大満足です。

一方、3年使い続けて感じたのは、「最近のキャンプで求められる薪ストーブがどのようなものか、慣れてない(実際に使ってない)人が設計してるのでは?」という点。
アウトドアを意識した設計・販売ではあるものの、実際に使ってのブラッシュアップが不足してるのか、「かゆいところに手が届か」ず細かい部分で小さなストレスを感じました。

ただ誤解ないよう申し添えますと、アウトドア用薪ストーブの世界はまだまだ発展途上の分野(毎年、より魅力的な製品が出てきます)なので、どのメーカーの製品でも多かれ少なかれ不満点は出ると思います。
不便さを解消する過程も趣味の醍醐味と前向きに捉えるとより楽しめるのではないでしょうか。

むしろ本品の魅力は一式揃っていることと言えます。
このセットを買ってしまえば、他になんの部品を買わないといけないのか細かく把握してなくとも、少なくともオープン下であれば「実際に使う」ところまで一気にできるのは初心者にとって大助かりです。

メーカーさんは質問や相談には丁寧に回答していただけましたし、全体としては良い買い物でした。

【結論】ビギナー向けに親切なセット品

コメント

  1. ORION より:

    この手のストーブは 昔旅していた頃に泊めていただいた漁師さんの家やお寺でよく見ました。
    コストの安さで使い倒して買い換えていくサイクルだったと思うのですが
    近年、値段が上がっているような。

    耐久性向上と二次燃焼システムが組み込まれるといいのですが
    重量増と容積とコストとのバーターですし。
    kyanさんのおっしゃるような機能性はほしいですね。
    発展途上もその通りだと思いますので
    新保製作所さんにはシンプルに徹した安いモデルと高機能モデルの2路線開発を期待したいですね。

    • kyan より:

      ORIONさん、こんばんは!

      ここ数年、アウトドア用品全般に値上がりしてますね。
      原材料費の高騰だけでは説明がつかないような。
      こちらの収入も比例して上がるなら気にならないのですが…(笑)

      機能面については今後に期待ですね。
      家庭用とアウトドア用で求められる優先順位が違う、このことが腹に落ちれば化けるかも。

      新保製作所さんは家族経営のようでしたが、何年か前にアウトドア好きな方が入社されたという話ですので、今後は様々なモデルが出てくるかもしれませんね。

      地元北海道の企業なので、応援してます\(^o^)/