こんにちは、kyan(@sumibi_kyan)です♪
今回は、夏キャンプの主力テント・ケシュア 2 SECONDS AIR IIIを100泊以上使いましたので、満を持して(?)レビューしてみます!
ケシュア100泊レポート
来歴
2013年7月にナチュラムにて3人用を購入、13800円(税込)でした。
同月の富良野キャンプより投入。
これまで7シーズン合計で62回、124泊使用しました。
2019年9月に入口のファスナーが破損してからスーパーサブとしての位置付けです。
スペック
3人用ポップアップテント | |
重量 | 4.6kg |
サイズ | 奥行225cm×幅200cm×高さ100cm |
インナーサイズ | 奥行225cm×幅190cm |
収納サイズ | 直径75cm(ディスク型) |
フライシート素材 | ポリエステル(ポリウレタンコーティング) |
インナー素材 | 透湿性ポリエステル |
フロアー素材 | ポリエチレン |
ポール素材 | グラスファイバー製 |
その他 | Air Cooling system(R) 工場での200 リットル/平方メートル/時のテストとフィールド実証をクリアした防水性 |
購入時の状態
外観
見た目はポップアップテントそのまんまです
テント内部
天井がカマボコ型になっていて床面積を広く使えるため、思ったより広く使えます
付属品
ペグとロープがついてきます(ハンマーはなし)。
ペグは細く軽いため、硬い地面で使う場合は鍛造ペグなど別に用意したほうがよいでしょう。
説明書
テントに縫い付けてあります。
ユニバーサルスタイルなのか文字がなくイラストのみなのは好感が持てますが、このイラストではよく理解できませんでした・・・。
2人でちょうどいい広さ
よく「テントはスペック記載の人数マイナス1人と考えたらよい」なんて言われますが、1人で使うにはやや広く、2人+荷物でちょうどよいくらいです。
2人+1ワンで余裕もって使えます
よいところ
前半はポップアップ型テント共通、後半はテント一般としてのものです。
設営が簡単
パッと立ててすぐに遊べる!
まるでドラゴンボールのカプセルハウスみたいで、存在を知ったときは驚きました。
中でも超便利なシーンは、前泊など「テントだけ設営してすぐ寝る!」なんて時。
車横付けでペグ無し(体重と荷物がペグ替り)ならば、それこそ10分あればシュラフに入って寝れます。
この点だけでケシュアを買う価値がありました。
両サイドを開口できる
夏のテント内はサウナ状態ですが、Air最大の特徴である両サイドの広いメッシュパネルのおかげで風通しがよいです。
特に木陰に設営すると、涼しい風が入ってきて過ごしやすいですね~。
ちなみに開口部の調整は紐で簡単に操作できます。
小さいランタンでも明るい
これは小型テントに共通するメリットですが、高さを含めた空間が狭いためSOL-036Cのようなソロ用ランタンで十分明るいです。
これが大型テントだと、全体を十分に照らすためには一回り大きいランタンが必要です。
インナーテント両サイドにポケットがついている
小物を入れておけるので、紛失対策になるのと室内がスッキリして見えます。
気になるところ
大雑把に言ってポップアップ型には欠点も多く、またケシュアの製品としての完成度に疑問符がつくことがあります。
嵩張る
収納時は円盤状になるため、積載時に場所の一考が必要です。
大きさ的にルーフボックスには入らず、また背負うと風を一身に受けるためバイク移動は厳しそうです。
コンパクトカー時代は後列の足置きスペースに、現在(フリードプラス)はスペースに余裕があるため側面に立てかけるかそのまま寝かせてます。
畳み方に慣れとコツが必要
具体的な方法は後述しますが、下手に畳めばフレームを折りそうで、コツをつかむまで物凄く難しいです。
最初はそれなりの時間かかる(10~15分)ので、撤収は余裕を持ちましょう。
雨天撤収が大変
フライシートとフレームが一体型であるため、以下の問題が生じます。
①通常のビニル袋では入らない
正方形で固定されるのがゴミ袋撤収する上で大きな障害となります。
②積み込みにコツを要する
構造上、本体一式をごみ袋収納する必要があって嵩張ります。
その上、他のものにくっつくと濡れるため置き場所に工夫が必要です。
事前に雑巾で水玉を拭きとってやると乾きやすいですよ!
ランタンを真ん中に吊るすことができない
フレームの構造上、ランタンフックが端にあるため明るさに偏りがでます。
ランタン直下は明るい反面、入口付近が暗いです。
重いランタンを吊るすとフレームが歪む
フレームの強度と構造上やむを得ないですが、EX-777XPなど重たいランタンを吊るすとフレームが歪んで天井が低くなり、歪んだところに雨水が天井に溜まります。
テントからフレームの取り外しができない
取り外しを前提に設計されていないため、一度取り外すと元に戻せません。
結果、普通のテントでは可能なフライシートを洗濯機に入れて洗濯みたいなことはできません。
後年、テント入口のファスナーが壊れた際に、この点がネックとなって修理を断念しました。
インナーシートの取り外しが面倒臭い
構造的に、インナーシートとフライシートの間に虫の死骸が溜まるので、定期的にお手入れが必要ですが・・・12ヶ所の逆止ツメのあるフックでつながっています。
取り付けは簡単でしたが、取り外しは結構苦労しました。
U字型のファスナーが使いにくい
ファスナーの移動距離が長いため、開閉すると夜中に音が響くのが気になります。
最近の主流のようですが、昔のテントみたく真ん中に直線のほうが使いやすかったな。
両サイドパネル調節用の紐を伝ってアリが侵入する
アリがハトメの穴を潜り抜けて入ってきます(最初ビックリしました!)
作りが雑
あちこちに糸の切り忘れがあるなど、雑で製品の完成度が高くないのが難点。
これが3980円なら何も言いませんが、もう少し丁寧に作ってもらいたいです。
メーカーサポートの打ち切りが早い
2019年にチャックが壊れたので修理を依頼したところ、「取扱いが終了しており、修理用部品の取扱い及び修理体制がございません」とのこと。
購入後6年経ってるので仕方ない部分もありますが、基本的に売り切りのような印象を受けました。
アウトドア用品の世界では、国内メーカーの多くは「できるだけのことをしよう」という雰囲気を感じるやりとりが多いのですが、ココはバッサリでした。
「これが日本メーカーなら融通が利くんだけどな・・・」
どちらとも言えないところ
グラウンドシートはドカシー(ブルーシート)
マットを敷くので不便を感じませんが、直接寝るとガサガサ音が気になるかもしれません。
ただ、雨で地面に水が溜まっても浸水の心配が薄い(水分を物理的に通さない)のはよいです。
気づいたところ
設営時に注目の的!
よく声を掛けられます(笑)
展開は数秒、ペグ打ちを含めても1~2分で設営できるのはセンセーションみたい。
まあ、初見だとインパクトはありますね。
設営にはやっぱり時間がかかる
展開だけなら数秒、ペグダウンまで含めても5分程度と、ケシュアの設営が速いことは確かです。
しかしキャンプで実際に「設営」というとテントの他にも行うことがたくさんあるため、荷物が多いほど相対的な時短効果は小さくなります。
(ケシュアにすることでトータル15分短縮できたと仮定して)20分が5分になれば効果を実感しますが、90分が75分になっても誤差の範疇かな…と。
トータルだと手持ちのソロテントの時とそんなに差がないかな…
(テントというより運用面の問題です)
ペグは短いものでOK
20cm位のもの(例:ソリステ20)で十分。30はオーバースペックです。
(完全に無駄ではないけど、設営/撤収の手間を考えれば十分)
前方のペグ3箇所は完全に打ち込んだ方がよい
出っ張ったペグで足を引っ掛ける可能性があること(経験者:痛かったです)と、形がいびつなままでフレームに負担をかける恐れがあります。
撥水性能は普通
通常のパラパラ雨は普通に弾いていました。
3年経ったあたりから徐々にインナーテントへ漏出してきたのも、まあ一般的かなと。
ケシュア丸裸徹底解剖!
たたみ方のコツ
まずは動画を見て学習
ケース縫い付けの説明書は大雑把で理解しにくいので、メーカーがYoutube上で提供している動画をみるのが効率的です。
「いざ動画を見よう!」と思い立っても、郊外に位置するキャンプ場だと、「通信回線が遅くて視聴できない」なんてことも・・・(私です)
こんなことがないよう、事前に視聴して頭に入れておくといいでしょう。
たたむ順番
①最初に畳む段階で全ての輪が均一サイズになるようイメージしながら畳む
②8の字にねじるまえにすること
・黄色い輪留めの紐が横にくるように持つ
・グラウンドシートの面が上になるように置く
フレームの構造上、この2点を意識するとスムーズに畳めます!
ちなみに慣れると5分くらいで収納まで終わりますが、未だにシーズンイン当初は迷います(笑)
「Air」の涼しさはいかほど?!
先の「よいところ」でも記載しましたが、風が通るため明らかに涼しいです。木陰に設営して昼寝するには最高です(笑)
後継版のfreshだとさらに表面の反射素材のおかげで太陽光を弾いてくれるのでさらに温度上昇しにくいかなと。
一方、その他の季節は夜間の隙間風が気になるかもしれませんが、空間が狭いので複数人で寝る分には体温で温められるため(他のテントと較べて)そこまで寒くはなかったです。
kyanの活動する北海道では、真夏の期間なんてほんの2~3週間しかない…ことを考えると、費用対効果からairでなくともいいかもしれません。
設営/撤収時間はどのくらいかかるか
設営時間=約5分
内訳は、
①袋から出すのに20秒 ②展開に10秒(PR動画のように2秒では展開できたためしがありませんw) ③形を整えるのに30秒(フレームのクセが強くて最初は歪んでる) ④テントの下にドカシーを敷く1分 ⑤6箇所のペグダウン3分 |
たったこれだけ!
旧ソロテントだと10分程度、ドゥーブルでは2人がかりで20~30分かかることを考えれば速いです。
某所で前泊した際は「車を降りてからシュラフに潜り込むまで」で18分でした。
撤収時間=10~15分位
①6箇所のペグを抜く、2分 ②畳む(グラウンドシートも含む)、5分 ③収納袋に入れるのに、2~3分 |
※グラウンドシートの裏を乾かす場合は、これに+5~10分くらい(天候や温度による)
旧テントとの相違点
ペグダウン箇所が増えた
従来は正方形のため4箇所でしたが、ケシュアairは最低6箇所あります。
ちょっと面倒くさくなりました。
広くなった
以前はテントの長さがインフレータブルマットより短くて斜めに敷いていましたが、ケシュアにしてから縦に2枚敷けるのが嬉しいです。
ヘキサタープ下にスッキリ入らなくなった
従来より大きいため、ヘキサタープにスッポリ入れると前室部分がなくなり、前室部分を確保しようとすると、今度は雨の日にテントが濡れてしまう…難しいところですが慣れました。
晴れてる日は一部だけ突っ込み、雨が予想される時はヘキサ内にスッポリ入れて使い分けています。
旧テントのレビューはコチラ↓
ケシュアとタープをジョイントしてみた
文量の関係で別記事にしましたので、コチラをご覧ください♪
感想
ケシュアの有り難みを感じるのは前泊時。
パッと開いて数秒で展開⇒寝具を入れてあっという間に設営完了。寝るだけなら10分もあれば横になれるのはケシュアならでは。
この魅力の前には、数多い欠点も帳消しです。
仕事終わりに出発して深夜に到着、なんて時に速攻で寝られるオンリーワンのテントです。
とにかく設営が簡単で、1つ持ってると活動の選択肢が大きく拡がります。
たとえ壊れてもまた買い直すと思います!
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