こんにちは、kyan(@sumibi_kyan)です♪
本日は、バーベキューコンロを使った火熾し方法をご紹介します♪
先に結論(まとめ)
コツを掴めばカンタンです
キーワードは「プチ焚き火」と「煙突効果」!
コンロ内に「プチ焚き火状態」を作って炭に着火し、「煙突効果」で燃焼を促進させるイメージで熾します。
多少の時間はかかります
バーベキューコンロで使用する木炭量は七輪より多いため、炭の極一部に着火させるだけならともかく、炭全体を熾すためにはそれなりに時間がかかります。
(焼肉屋さんでアツアツの炭をすぐ持ってきてくれるのは、迅速に提供するため常時火熾しをしているため)
幸い?バーベキューは火熾しの他にもやることはあるので、着火後は熾きるまでの時間を利用して食材の調理(下ごしらえや炊飯、肉を常温に戻す・・など)をするとよいです。
火熾し器を使うと楽に熾せます
なくても熾せますが、利用した方がより簡単&時短です。
kyanが最初に使った時、それまでなかなか火が移らなかった炭が、火熾し器を載せたらものの数分で熾きて感動しました。
安いものだと千円台で買えるので、初心者ほどコンロとセット利用をオススメします!
バーベキューコンロを使った火熾し方法
火が熾きる原理とコツ
燃焼の三要素は「可燃物」「酸素」「熱」ですが、今回「可燃物」は木炭なので、あとは「熱」と「酸素」が必要です。
(燃焼の三要素の説明は↓がわかりやすいです)
これを火熾しに即して読み替えると、手早く確実な着火には「木炭にいかにして熱を伝え続けるか」と「いかに酸素を絶やさず大量に送り続けるか」がキーポイントになります。
コンロの中で「プチ焚き火状態」を再現して「加熱」する
具体的には「小さな炎から大きな炎へと育てる」イメージで、着火剤→焚き付け→消し炭や黒炭→白炭(オガ炭や備長炭)とセットして火を順番に移していきます。
「煙突効果」を利用して効率よく酸素を送り続ける
煙突効果とは、
煙突の中に外気より高温の空気がある時に、高温の空気は低温の空気より密度が低いため煙突内の空気に浮力が生じる結果、煙突下部の空気取り入れ口から外部の冷たい空気を煙突に引き入れながら暖かい空気が上昇する現象(Wikipediaより)
のこと。
煙突効果を利用することで、ウチワで煽がなくても効率よく火熾ししていきます。
簡単にではありますが原理を説明したところで、次から実際の火熾し方法をご紹介していきます。
火熾し方法
火種をつくる
ここが一番大事!
コンロ内で「プチ焚き火状態」を作るため、中心に着火剤を置き、着火剤の周囲に焚き付け(木きれや割箸、松ぼっくりといった、よく燃える乾燥したもの)を錐状に組みます。
錐状に組むのは煙突効果を期待してのこと。
キャンプファイヤーのように井桁に組んでも構いませんが、一般的なサイズのコンロでは錐状の方が組みやすいです。
またこの時、焚き付けの量はケチらないようにしましょう。
(少ないと炎がすぐ鎮火してしまい、火が炭へ移りづらくなります)
焚き付けは割箸や松ぼっくりの他、他にも樹皮やガムテープもよく燃えます。
火種の周りに炭を置く
竃門(かまど)を作るイメージで炭を積み重ねます。
煙突効果を利用するため上部は塞がず、空気の流れ道を確保します。
(塞ぐと酸素供給量が減ってしまい、かえって時間がかかります)
すぐに火がついて炭熾しが楽になります。
着火
中心部に置いた着火剤に火をつけます。
火熾し器や煙突を使うと煙突効果が促進されるため、所要時間の短縮とウチワを使わず火が熾きます。
熾してる最中に炭を動かすと熱が拡散してしまい、かえって時間がかかります。着火後に炭を動かすとしたら「十分熾きたので炭をバラしてBBQをはじめる」、「空気の通り道を塞いでいたので上部の炭を取り除く(動かす)」、「炭に火が移る前に鎮火してしまったので、もう一度やり直す」3パターンのみです。
熾す前に「焚き付けの量をケチらない」、「空気の通り道を確保する」をよく守り、着火後は動かしたくてもじっと我慢しましょう。
完了!
画像のように炭の表面が灰で覆われたら完了です。
注意点
ジェル状の着火剤は絶対に継ぎ足ししないこと
ジェル状の着火剤で使われるメチルアルコールの炎は見えにくいため、気づくと自身が燃えてる…なんて事故が頻出しています。 生命に関わる危険性が高いので継ぎ足しは厳禁です。
(そもそも論としてジェル状の着火剤はオススメしません)
着火剤の量や焚き付けをケチらないようにしましょう。
軍手は純綿や難燃素材のものを使用する
安価に出回っている軍手(12組398円とかで売られてるやつ)はポリエステル製で、火が移れば燃えます。
この際厄介なのは、ポリエステルが溶けた際に皮膚にくっついてしまい、重い火傷を負う可能性があります。
特にお子さんに体験させる際は、ちゃんとした軍手をはかせて安全に体験させてあげてください。
時間はどのくらいかかるか
600g程度の木炭を表面が白い灰で覆われるまでに要した時間を計測(各1~5回)してみました。
火熾し器あり | 火熾し器なし | 備考 | |
黒炭 | 15~30分 | 30~40分 | バーベキュー木炭を使用 |
白炭 | 20~40分 | 35~50分 | コメリPBオガ備長炭を使用 |
ガス火のように「パッとつけてすぐ使う」のは難しいので、時間に余裕をもって早めに着火するなり、火熾しの時間を他の作業に充てるなど工夫が必要です。
余談:七輪を使った火熾しと比較してみる
基本的な要領は七輪の時と変わりません
本編でも紹介しました「プチ焚き火状態をつくる」、「煙突効果を利用」といった基本原理は変わりません。
七輪での火熾し方法を知りたい方はコチラの記事もどうぞ。
七輪の方がカンタンです
土でできた七輪は放熱しづらいため、焚き付けで作った熱エネルギーを木炭に効率よく伝えてくれます。 一方、金属でできたBBQコンロだと熱が拡散しやすいため、より多くの熱量が必要です。
BBQコンロにありがちな「炭が立ち消えしちゃった」という事が少ないため熾しやすいです。
七輪の方が短時間で済みます
使う炭量が少ないので要する時間は短いです。
BBQコンロの方がより多くの炭を使う=多く熾さねばならない分だけ、火熾しは時間がかかります。
感想
普段は七輪を使うため意識してませんでしたが、キャンプ場でいつまでも火熾ししてるご家族を見かけたことがキッカケで執筆しました。
薪炭を日常的に利用していた世代はともかく、電気とガスが当たり前の時代に育った世代にとって「火熾し」は一見難しそうに見えますが、慣れればばルーチン作業です。
未知の世界の新鮮で特別なイベントとして、ぜひチャレンジしてみてください。
この記事が楽しいキャンプの一助になりましたら幸いです。
読んでいただき、ありがとうございました。
コメント
kyanさんのコツ。
ほんのちょっとのことですが、炭が熾きる理屈を知っているとストレスが大きく違いますよね。
我が家のポイントは消し炭です。
これがあると無いとでは楽さが大きく違うので。
消し炭作りはkyanさんの100均オイルポットが
いつもアクセス数トップ、、、と思ったら2位になってた(笑 。
ウチは七輪は終わったらアルミホイルで蓋をして一晩放置してでつくっていました。
で、先日はユニフレームのTG-Ⅲで炭焼きしたとき
ちょっと思いついて炒め物に使った蓋付き鉄フライパンに炭を入れて放置しましたら
こちらもいい具合に消し炭ができていました。
鉄に馴染んだ油も焼けきってしまったので次は油を多めに使うことになりそうだったり
他にも問題がありそうですが
共用できると七輪じゃないときの荷物の削減になるかも、と
しばらく試用しようと思っています。
ORIONさん、こんにちは♪
>原理
どんなことでも原理なり理屈を理解していれば応用が効くので、知っておくに越したことはないですね😄
>記事ランキング
昨年リライトした記事が好評で嬉しい反面、いま読み返しても納得できる内容のオイルポット記事が2位になったのはフクザツです💦
>消し炭
ホント便利ですよね。
火熾し以外でも、たとえば「30分だけサクッと炭火したい」なんて場合にも重宝します。
我が家では、常に炭レビューをしている関係で毎回最初から熾すため、溜ってく一方です😁
オイルポットや消し炭缶、蓋つき七輪以外に、ダッチオーブンで作ったこともあります。
専用品と比べると多少時間はかかりますが、(使い終わったアルミ皿の上に載せたせいか)とくに錆びたりはしていませんでした。
ORIONさんの消し炭作成方法も興味深いので、鉄フライパンのその後や他の手段での消し炭作成レポを期待しています(笑)
着火剤や近年は焚き付けも商品になっていますが
消し炭も商品化されないかなあ。
と、貯まっていくkyanさんの消し炭を読んで思いました(笑
本当に商売になるかも。
ORIONさん、こんにちは♪
ニーズはありそうですが、自家用ならともかく商売としてだと、ニーズに見合う価格を実現できるかどうか…でしょうか。
ふと思い出したんですが、木こりのロウソクが一時期流行しました。
あれ面白いし「映える」んですが、チェーンソー使って自作するならともかく1個2000円出して買う人が何人いるか。
消し炭でも同じ問題に直面しそうです。
(それなりの大きさを保った)消し炭だけを作るなら歩留まり低いし、製品化までの人件費+利益を上乗せすると、バーベキュー木炭よりは単価が高くなりそうです。