こんにちは、kyan(@sumibi_kyan)です♪
前回、薪ストーブを使用してテントの幕体を焦がした話をしましたが、今回はその対策としてテントの外へ通す煙突を断熱化した模様をお送りします。
(掲載日:2021/01/24 最終更新日:2021/01/24)
煙突を断熱化する
概要
目的
薪ストーブを使ったキャンプで幕体を焦がさないため
具体的な方法
・サーモバンテージを巻く
バイクのマフラー用断熱材であるサーモバンテージは玄武岩繊維(バサルトファイバー)で織られており、排熱効果を高める効果があるそうです。
Amazonでセラカバーを探していたら「あなたへのオススメ」で出てきたので調べたら効果ありそうだったので、導入してみることにしました。
Amazon凄いw
・セラカバーで煙突を覆う
配管用の断熱材であるセラカバーはロックウールを使用しており、5cm厚のガラスウールと同様の効果を僅か2cmで実現していることから、薪ストーブの煙突断熱化素材としてはメジャーな品です。
薪ストーブをはじめた時からチェックしていましたが、近所では売っていなかったため他の断熱材で間に合わせていました。
用意した小道具
・耐熱アルミテープ(長さ4m)
セラカバー付属テープだと径の長さ的に足りないので、別に耐熱アルミテープを用意。
ネットで調べてたら市販のアルミテープやゴリラテープを使用している方もいましたが、耐熱温度に不安があったため採用しませんでした。
・カッター
セラカバーSカット用。
ロックウールをカットするので、念のため普段家庭で使っているカッターとは別に用意しました。
・ゴム手袋
サーモバンテージを巻く作業用。
・バケツ
サーモバンテージを巻く作業用。
かかった費用
7177円
セラカバーS(3880円)、サーモバンテージ(1999円)、耐熱アルミテープ(1078円)、カッター(110円)、ゴム手袋(110円)
※バケツはベランダに転がっていた廃棄予定の物を使用
かかった時間
3時間半
サーモバンテージ巻きつけに1時間、セラカバーS巻きつけに1時間15分、前後の準備および片付けに1時間15分要しました。
実際にやってみた
煙突にサーモバンテージを巻きつける
1)ゴム手袋をはめる
Amazonの口コミにあった「触れると手がチクチクするので、ゴム手袋をはめたほうがよい」というアドバイスに従ってゴム手袋をはめます。
市販の台所用品を流用しましたがサイズギリギリで、破けないようところどころ伸ばしながらはめました・・・。
でも、はめて正解。
作業後にゴム手袋で保護されていなかった手首部分がチクチクしました。
2)水で濡らす
口コミ情報によると滑り止めになって奇麗に巻けるとのこと。
水で濡らさない状態を試してないので違いがわかりませんでしたが、滑ることなく巻くことができました。
3)巻きつける
「サーモバンテージ 巻き方」と検索するとやり方はたくさん出てくるので、ここではザックリと。
端っこを抑えながら上書きしていくように少しづつ重ねながら巻きつけていきます。
途中でたわんでくるのでその度にやり直しましたが、そのうち「これはどうしようもないんだ」と割り切って多少のたわみは気にしないことにしました。
全長91cmの煙突のうち、60cmほどに巻きつけるのに15mキッチリ使いました。
薄く巻けばもっと短くても事足りると思いますが、巷で売ってる5mでは足りない印象です。
あと、巻く方向と商品購入時に巻いてあった方向が逆だったのか、巻けば巻くほど絡まって参りました。
ちなみに、中腰で作業していたので腰にきました。
倉庫で作業してたので、すぐ近くに折りたたみイスがあるにも関わらず(ゴム手袋をしてるので)、取り出すのも一苦労。結局最後まで中腰でした。
翌日まで足がガクガクして使い物にならなかったです(苦笑)
4)金属バンドで締める
付属のステンレスバンドはマフラーの太さに合わせた長さなので、煙突に巻きつけるには到底足りません。
口コミでは「別途購入した方がよいです」とありましたが、買いに行くのが面倒だったので、ダメ元で2本を数珠つなぎにしたらあっけなく取り付けできました。
余った部分をカットしたかったけど、近くに切断工具(手持ちのおもちゃのようなニッパーでは切れず)がなかったのでそのままに。
結局、セラカバー巻きつけ時に埋め込みました(笑)
5)完成
ずっとゴム手袋をはめてたので、作業途中の写真はナシ。
煙突にセラカバーを巻きつける
1)サイズ調整
長さはセラカバーが1mに対して煙突(直筒)は91cmなので、セラカバーが9cm程余ります。
(さらにジョイント部分も不要なので、実際には20cm程余る)
一方で直径はセラカバーSが100mmなのに対して、煙突は106mm+サーモバンテージなので、そのまま巻くとセラカバーが足りません。
そこで、15cmカットしたセラカバーで径の不足部分を埋めることにしました。
カット自体はカッターで簡単にできますが、その際に飛散するロックウールがクセモノ。
吸い込む量によっては呼吸器障害が発生する場合があるので、マスクを着用するなど対策が必須です。
2)付属の両面テープと耐熱アルミテープで貼付
切断面からロックウールが飛散しないよう、側面にも耐熱アルミテープを。
後から「ロックウールは水に弱い」と知りましたが、結果オーライだったようです。
3)完成
煙突を持ってみると、ズシリと重くなっていました。
実際に試してみた
空焚き
サーモバンテージの口コミで「最初の使用時(加熱時)に煙と嫌な匂いが生じるので要注意」とあったので、まずはテントの外で空焚き。
点火から約30分、表面温度が250℃を越えたところで、白い煙が耐熱アルミテープで塞いだ両脇からモクモクと立ち込めました。
ゴムが焼けるような臭い匂いがして、いかにも有害な感じ。
「知らずにいきなりテント内で焚いたら大変なことになっていたなぁ」
2時間ほど200~350℃で焚き続け、煙と匂いがでなくなったところで完了。
以後は特に匂いませんでした。
テント内で運用
薪ストーブを表面温度250~300℃位で1時間ほど運用した状態で、煙突内部は150~200℃位ありそう(※)です。
この状態で煙突を軽く手で触れてみたところ「やや熱いかな」位だったので、効果アリと言えます。
また、空焚きの効果で煙突から煙や匂いなどもなくいい感じでした。
(※)煙突温度は、セラカバーのアルミ部分が赤外線を反射するため計測できない(反射率の高い物体は赤外線量の測定が難しい)ですが、接続する外部の煙突を計測したところ約150℃(外気温5℃)あったことから推測しています。
外に出てスパッタシートや幕体を計測すると、15~30℃(外気温5℃)に収まっていました。触っても特に全く熱くなく、この分なら大丈夫そう。
以後、1~2時間おきに温度測定と”触診”を実施したが問題なし。新装備で3泊、トータルで40時間ほど焚きましたが、幕体が焦げるようなことは起きていません。
感想
とりあえず断熱されてよかったです。
「煙突から発せられる熱による暖房効果は大きい」という意見もあるため、ガチガチに断熱することが正しいかはわかりません。
実は、シーズン終了後に何気なく読んでたページで「傘立てを無改造で煙突ガードにする方法」を見つけまして、そちらのほうがよかったかな…とか、他にも対策をしている(100均のワイヤーネットで煙突を覆う等)ため、別にここまでしなくてもよかったかも?、とか、今でも考える時があります。
しかし、再び幕体が焦がすことは避けたかったので、その点がクリアできるなら後のことはおいおい考えてもよいかな。まずは安全第一ってことで。
それにしても、先人の知恵に感謝です。
「手がチクチクするからゴム手袋をして作業しろ」、「最初に煙が出るから野外で空焚き必須」、「ロックウールは水に弱いので防水を」…いずれも事前に想像だにしませんでした。
昔と違い、ネットで検索できる時代になって本当に良かったです(笑)
あとは様子を見て、不足しているようならまた考えていきたいと思います。
本日も読んでいただき、ありがとうございました。
コメント
これで一安心ですね。
>「煙突から発せられる熱による暖房効果は大きい」
↑↑↑ は、室内の長さが確保(垂直部が幕内にあるとか)できれば効果はあると思いますが
kyanさんの室内長だとストーブの表面積に比べても小さいので
そこまでの損失はないかと思いますがどうでしょう?
あと、煙突を断熱して廃熱温度が下がらないとススやタールが付きにくくなるようです。
ORIONさん、こんにちは!
その後46時間ほど使ってみましたが、今のところ大丈夫です。
お騒がせしました(笑)
>煙突の暖房効果
確かに。
全長約3mのうち室内部分は60~70cm程なので、実際上のロスは無視してよいレベルかもしれません。
(さらに気にするならば、縦引きを検討するとこからはじめないと、ですね。新幕…笑)
>ススやタール
おっしゃる通り、二重煙突状態になってる部分はつきにくく、シングル部分からつきはじめていました。
ススやタール量から断熱効果を判別できそうですね。